@article{oai:yamagata.repo.nii.ac.jp:00002110, author = {渋谷, 紀起}, issue = {4}, journal = {山形大学紀要. 農学 = Bulletin of the Yamagata University. Agricultural science}, month = {Mar}, note = {論文(Article), 【緒言】 最近,作物の根の機能と形態との関係や,棋の機能・形態と地上部・地下環境との関係などに関して研究が重ねられつつあるが,これらは作物の生産の増大に役立つべき生物学的原理の追求である.筆者も,水稲の根の形態並びに組織化学的性質について,2,3の注目すべき知見を得たので,ここに初報とじて発表することとした.水稲の根の皮膚における空胴が「破生組織」「通気系破生組織」「破生通気組織」などと呼ばれるようになったのは,たぶんBoeke,J.E.(1940)が空胴をIntercellular canalsとIntercellular cavitiesとにわけ,これらは「細胞聞の連接の破壊,溶解または放射状に並ぶ皮層細胞の縦裂によるとの観察結果を提出して以来であるとおもわれるが,更に三井(1949)が皮層細胞におけるFeSの黒色沈澱が,硫化水素水に溶解して白色と化する際に,皮層細胞の残部がバラバラに切断される」という観察並びに表現のしかたをしたので,細胞膜が破れて空胴が生じた組織という意味で「破生」なる語がつかわれるようになったものと思われる.しかし,この破生組織と称される組織の出現は,水稲の根の伸長を停止した皮膚細胞に発現する正常現象のようであるから,もし「破れる」なら破る生理が常に認められなければならないはずである.しかるに,正常な「破る生理」についての研究業績が,現在まで出ていない.ただ「酸素不足に対する適応」とか「地上部カ当らの通気に好都合」 というような合目的的意見が出されたことがあるにすぎない.筆者は,本論文において,正常の状態においては,上記のごとき「破れる」という現象は起らないことを証明しようとするのである.材料整備に助力して下さった本学部教官源馬氏に感謝の意を表する次第である.}, pages = {417--425}, title = {水稲根の皮層細胞における「破生」を否定する論拠(1)}, volume = {2}, year = {1958} }